<校長室より>2学期始業式 式辞

2021年9月1日 10時35分

 42日間の夏休みが終わり、今日から2学期が始まります。コロナ禍ではありましたが、皆さんは有意義な夏休みが過ごせたでしょうか?

 昨年度に続き、夏祭りや盆フェスタ、親善体育大会などの地域や学校の行事が中止になりましたが、今年度は、各競技の協会や連盟主催の大会や県総体、四国総体、全中そして吹奏楽コンクールなどが開催できました。私も見に行ける大会には出向き、多くの人たちの頑張る姿を見ることができました。特に最後の試合となる3年年生の活躍は見ていて感動しました。

 皆さんも夏休み中には、オリンピックや高校野球、今もパラリンピックが開催されていますが、選手の活躍をテレビなどで観て、勇気や感動をもらった人がたくさんいたと思います。

 先日は水泳の知的障がいクラス・男子100メートル平泳ぎで、今治市の山口尚秀選手が世界新記録で金メダルを獲得しました。パラリンピックでは幾多の困難を乗り越えてきたアスリートたちが躍動するシーンが繰り広げられています。

 障がいがあることは自分では選べません。

 君たちはどうでしょう。自分で選べることは、それでよいのですが、選べないことに対してはどうでしょうか。背が高い・低い、男に生まれた・女に生まれた、コロナ渦でできないことが多い・・・など自分では選べないことに対して、否定的な気持ちを持ってしまうことはありませんか。しかし、それでは幸せな人生は歩めません。

 幸せになるためには、選べることは選び、一方、選べないことは肯定的に「受け入れる」必要があります。自分の運命とも言えるものを、いやがるのではなく、それを受け入れる気持ちを持ったとき、積極的な生き方ができるのです。

 「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ」・・・これはアメリカの神学者、ラインホールド・ニーバーの祈りの言葉です。変えられないものにくよくよ悩んで貴重な時間を費やすのではなく、変えられるものに意識を集中すれば、変えられないことへの悩みは消えていくでしょう。そのためにはまず、変えられるものは何か、変えられないものは何か、を判別しましょう。

 さて、2学期は大きな行事がたくさんありますが、感染対策期のため、運動会は無観客で13日の月曜日に行うこととなりました。28日からの新人戦、10月の2年生の修学旅行、11月の文化祭は今のところ行う予定ですが、コロナの影響でまだまだどうなるか分かりません。現状を受け止め、できることをできる範囲で精一杯取り組んでいきましょう。その取組が君たちを大きく成長させることを願って、式辞といたします。