<校長室より>少年式 式辞

2022年2月4日 14時15分

 厳しい寒さの中にも、梅の香りとともに、春の訪れを感じさせられる季節となりました。

 少年の日を迎えられた2年生の皆さん、おめでとうございます。

 今年の少年の日を祝うこの少年式は、昨年同様、新型コロナウィルス感染症対策のために保護者や来賓の方を招待せず、また1・3年生はオンラインで教室から参加しています。保護者の方に皆さんの立派な姿をお見せできないことが残念ですが、この式の様子やこの後の皆さんの決意発表は、学校のホームページに動画で掲載する予定です。(※2/13で掲載終了しました)

 

 さて、今日2月4日は、暦の上で冬が極まり、春の気配が立ち始める「立春」の日です。この日に行う少年式は、昔の元服にならい、皆さんの成長を祝うとともに、これからの人生を、よりたくましく生きていけるように、皆さんを励ます式です。今までの自分の生活を見つめ直し、今まで自分を支えてくださった方々に改めて感謝し、スローガンである「自覚・立志・健康」について考え、自分の将来に向けて誓いを新たにして、努力していってほしいと思います。

 

 そのスローガンの中の一つ、「自覚」について、皆さんには三つの自覚をしてほしいと思います。

 その一つ目は「最高学年になる自覚」です。すでに部活動や生徒会活動では今の3年生が引退し、活動の中心となっていますが、3月にはその3年生が本校を卒業します。4月には皆さんが3年生、すなわち最高学年になり、新たに1年生が入学してきます。その新入生は最高学年となる皆さんを見て、中学校とはどういう所かを学びます。目標となる先輩、憧れの先輩となるよう、更に自分自身を磨いていってほしいと思います。

 二つ目は「受験生になる自覚」です。今の3年生はすでに受験が始まっています。ということは、今の時点で1年後には皆さんも受験に挑んでいることになります。今から将来の自分について考え、それを実現するために進む路を決めてください。中学校までは決められた路がありましたが、中学校卒業後の路はありません。自分で作っていかなくてはならないのです。もちろん、高校などに行かず、就職してもかまいません。しかし、高校や会社などは、入れてください。はい、どうぞ。とはいきません。入学試験や採用試験があります。まあ、なんとかなるさ。と呑気に考えていても、なんともなりません。部活動を引退してから頑張ればいいや、と思っていても、なかなか切り替えられません。自分の夢の実現のために、今から計画を立て、中学校卒業後の路に続くよう、少しづつでも進んでいってください。

 三つ目は「大人になる自覚」です。少年式の始まりは『元服』に由来すると先ほど言いましたが、昔は中学2年生くらいの年になればもう一人前の大人として扱われていました。皆さんも、そろそろ子ども扱いされたくないという気持ちが出てきた頃ではないでしょうか。逆に今でも親に甘えていることはないでしょうか。実は今年の4月から成人となる年齢が20歳から18歳に引き下がります。あと4年後ですね。親の同意なく自由にできることが増えますが、同時に社会的責任が伴ってきます。できることは自分でする。そして、自分のすることに責任を持つ。今の内から意識していきましょう。

 

 これからの中学校生活、そしてその後の長い人生において、皆さん一人一人がその時々の自分を自覚し、自らの目標や夢の実現に向けて頑張ることを願って、式辞といたします。